群馬人が尾道で空き家を見つけることはできるのか Vol.11
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ユウジ 記事
こんにちわーあ^^
言い訳はしない!めんどくさくて記事書けませんでした!
まずハイテンションで罪悪感をふきとばすしかない!
ヤッホー!
ヤッホー!!
ヤッホー!!!
前回の続き。
なにもかもうまくいかなかった一日の終わりに、
最後の悪あがきとゴミ出し中のところを話しかけた、
Aさんというご婦人とのご縁。
その方の隣の別荘が一年に一度しか帰ってこないようなところらしく、
ダメ元でも聞いてみ、と言ってくれた。名前も出していいと。
空き家探しにおいて、
この「名前も出していい」というのがポイントなのです!
こんなうすぎたない、群馬から来たネギ臭い田舎モンが、
自転車乗って近づいてきて「チャーッス空き家いいっすか」ってご自分の前に現れたときの事を想像してみてごらんなさい。
それプラスこの長髪ですよ。
「死霊のはらわた」レベルのホラーもんでしょこれ。
初見の方に対して、マイナス要素が多すぎるのですぼくは。
この点において初期の頃はそこそこ悩み、
レオナルドディカプリオの写真でも持って床屋さんに行こうかとも考えました。
アイプチとかマスカラくらいはしたほうがいいんかなと悩みました。
まあそっちのほうが怖いかと思ってやめましたが、
そんなこともあり「共通の知人から紹介されてます」ということを伝えられるというのはぼくとしてもとてもありがたくて、
不動産に通さず家を貸す、という事を考える大家さんにとっても安心に一歩近づくわけです。
そして翌日。
朝はしっかりおにぎり握って、ほうきでぱたぱた掃除して、
教えて頂いた別荘を持つ大家さんのご自宅がある東尾道へ。
もう現状ではこちらの大家さんの別荘くらいしか希望がなかったので、
まさに背水の陣のような心境でピンポン前に立っていた。
ぜっっってーなんとかしてやる。
と固く胸に誓っての決死のピンポンでしたが、
「いや使うから無理です」と一蹴されました。
現実はこんなもんです^^
あえなく完敗、あなごに撤収。
さて困った。またアテがなくなった。
途方に暮れ、中庭で野良ネコにケンカ売っていると
メールが届く。
タイトル : Aの旦那です
本文 : はじめまして。昨晩ゴミ出ししていた者の旦那です。
立花で空き家を探していると伺いました。
二軒、物件が見つかりましたのでご連絡しました。
ご希望に叶うかどうかわかりませんが、
興味がありましたらご連絡ください。
・・・・・・・・。
ぼくはこのときほど
「捨てる神あれば拾う神あり」という言葉を実感したことはありませんでした。
そりゃ当然、サバンナの虎が獲物に飛びつくスピードで自転車に飛び乗り、
歯ぐきむき出しで立花まで全力疾走。
初対面の旦那さんにお会いするなり、
「あーやっぱりキミ、デニム作ってた子じゃろう!名刺の写真見てわかったんよ!」
とのこと。
なんとこのAさんという方、
3年前に立花に住んでデニムを作ってた時に偶然、
一度だけお話したことがある方だった。
これは完全なる誤算だったのだが、
尾道の人たち、なぜか結構みんなぼくのこと覚えてくれてるのだ。
たぶんこの長い髪の毛が印象付けに貢献してるんだろう。
シャンプー代がかさむけどこういう事があると長髪で良かったと思う。
そしてそのままAさんは、最強のパートナーとして一緒に空き家探しに出向いてくれたのでした。
まずはすでにAさんが大家さんとも交渉済みの、
「住んでもいい」と了承を得ている二軒を大家さん同行で内見させてもらった。
軽トラの荷台に乗って。
その後も立花が地元であるAさんは、
どこが空き家で、その大家さんがどこにいる人なのかも熟知しており、
「あそこ行ってみよう」「あそこいけるかも」とガンガン攻めて周ってくれる。
さっきまで途方に暮れて野良猫にメンチきってた自分に起こっている事態の急変ぶりに目がテンになる。
男子諸君にしかわからない表現だとは思うが、
完全にドラクエVの最初んとこの、
貧弱主人公に付き添うパパスのような最強具合だった。
もうほんとこのレベルの頼もしさでした。
日が暮れるまで立花を自転車で周り、
空き家と大家さんを紹介してもらい、
最後には地元のサーフィン仲間の方々も紹介していただいて、
立花の浜辺でみなさんと話した。
作ったデニムを買いたいとおっしゃってくれる方もいた。
とにかく本当にみなさん良い人なのに驚く。
お世辞でもなんでもなく、
単純に何故ここの人たちはこんなにいい人が多いのかと、常々疑問に思う。
もうAさんにはなんとお礼をすればいいのやら、
群馬帰った時には、ネギとこんにゃくと焼きまんじゅう送りますからと伝え、
帰路につく。
希望があるときとないときというのは、海の見え方が全然違う。
自分の精神面を写す鏡として、「海がある」という環境は、
クリエイターにとって大きい役割を担っているのかもしれないな、
と思った帰り道でありました。
そしてまだ、
Aさんフィーバーは終わらないのでした。
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