群馬人が尾道で空き家を見つけることはできるのか Vol.04
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ユウジ 記事
いやはやもうえらいもんで、、
尾道来てから早10日、
この10日で群馬の半年分はしゃべったんちゃうかと。
昨日もおっしゃ今日こそブログ書くでー思てたとこにゴリゴリの大阪のおっちゃんからんできて4時間つかまってやな
大阪弁と広島弁と群馬弁がごちゃまぜなってきたもうわけわからんですわ。
ナニワのホームレスいでゆうじですこんにちわ。
ありがたいことに、
空き家探しの日々を淡々と晒していこうと書いた過去3記事、
多くの方におもしろいよ見てるよとメッセージを頂き
PV数もぐんぐん上がってきてるみたいです。
あいかちゃんがずっと書いてくれてたおかげやでほんまおおきに。
しかし!!!!!!!!
この状況からぼくは自分がどうなっていくのか
過去のデータを見れば十分すぎるほどよくわかるのでございます。
ええ感じやん!じゃんじゃん書くでー!
↓
あほかー!この程度じゃだめだー!いくでいくでー!
↓
これおもしろいと思って書いたん? やり直し!!
↓
なにも浮かばん。浮かべー!なんか浮かべ!!!
↓
なにも見えん!!!!!なにも見えん!!!!!!
↓
…………
↓
という無限ループを28年ひたすらに繰り返してきました(^^)
なので周りになにかを言われても
嬉しい自分にも悲しい自分にも依存することなく躊躇なく突き飛ばして、
なにも期待せず淡々と書いていこうと思います。
ところでぼくはよく尾道ではじめて会った人たちに挨拶すると
「マキバオーにそっくり!!」と言われるのです。
最初は
こっちかと思って
どうしてそういうこと言うのと思っていたけど、
どうやらマキバオーというあだ名の有名人が尾道にいるらしい。
いつ会えるのかとても楽しみであるのだが
正直ぼくの中ではこっちしか出てこん。
顔の半分が鼻の穴でまっ白の全身タイツ着た男に
「はじめましてマキバオーです」とか言われたらぼくは泣く。実家帰る。
怒涛の10日が過ぎた。
とにかくあなごのヘルパーが終わる3月末までにはどげんかせんといかん。
このままじゃ4月から尾道駅前に正座して、
悲しげな顔で空き缶をシャカシャカ振りながら観光客から小銭をせがむ日々になる。白タイツ着て。
はっきり言って似合いそうで怖い。
どげんかせんといかん!!
とまあ焦る気持ちもあるんですが、
鼻息フンフンいいながら目ギラギラしながらハライソでコーヒー飲んでたら、
マスターに
「落ちつけ」
と、
それはまあ意表を突いた的確な助言に
目が点になりながら「たしかに」と思ったぼくです。
なのでここはひとつ落ち着くことにして、
空き家どうこうの前に
この10日間での出会いを書いておこうと思います。
ぼくは前回の約半年の滞在時、
尾道市向島の立花という場所に住む友人宅に居候させてもらっていました。
今はチョコレート工場のUSHIO CHOCOLATOL (ウシチョコ)や
立花食堂があることで注目度が上がってきていますが
当時はこんなとこに観光客が来る気配すらなかった。
向島でも隔離されたような集落だった。
ちなみに
ウシチョコの工場長の妹さんが偶然このブログを見てくれていて
群馬で改装していた頃にコメントをくれてウシチョコの存在を知った。
調べてみたらまさかのぼくが住んでたとこのすぐ上で、
それはそれはびっくりして食べていた群馬名物焼きまんじゅうを吹き出した。
とまあそんなとこに住んでたぼく。
隣に住んでた槇さんには大変お世話になり、
是非会いに行きたかった。
尾道についてすぐに電話して、日曜日に会うことになっていた。
あなごのヘルパー業務が終わり、
必死にチャリこいで立花へ。
いたー!槇さん!
とここで呼びかけることはせず、
庭に生えていた植物を小難しい顔して観察するふりをしながら、
槇さんがこっちを振り向くのを待っていた。
感動の再会に緊張が高まる。
ぼくはてっきり
「おー井出くんじゃー!!!よう帰ってきたのお!!!」
とでも言われると思いながらも
まるでわからん植物の葉っぱいじくりながら
早くこっち見ねーかなと横目でチラチラしていた
と槇さんがこっちに気づいたその瞬間、
「おおもう鍋煮えとるよ」
というしまなみの風よりもさわやかな第一声はさすがだった。
奥様も相変わらず、ブッダの如き優しさと慈愛に満ちていた。
フグ鍋用意してくれてた。
こたつを挟んで鍋とお酒をいただきながら、
なにもかもがうまくいかなかった孤独なデニム製作の苦悩の日々を、
どれだけこの隣に住んでたおじさんに支えられたことかと回想した。
方向性がわからなくなり部屋で一人絶望していたとき、
槇さんが「ジーンズの作り方」をパソコンで調べて大量にプリントアウトして持ってきてくれた時は
正直号泣した。
いまでも大切にとってある。
ネコのくーちゃんがキンタマクラしながら一緒に寝てそれはそれはかわいかった。
かわいかったがどうやらぼくは猫アレルギーらしく
鼻の穴からあふれ出る鼻水をティッシュでせき止め、
充血した真っ赤な目で決死の覚悟でなでなでしていた。
くーちゃんはかわいい。ほんとにいい子。うちのバカねことは大違い。
空き家探しも大事だけど、
地元の方々へのリスペクトだけは忘れちゃいかん、
と胸に刻み続ける昨今であります。
とりあえずこのままやったら尾道やなしに大阪の事ばっかり詳しくなっていきよるんで
もう宿の共有スペースでブログ書くんは絶対やめとこ思います。
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