永久保存版(本当の)一人旅で聞くべき音楽10選
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最終更新日:2016/01/12
ユウジ 記事 aphex twin, fishmans, laura marlin, sketch show, youth lagoon, ゆらゆら帝国, エイフェックス ツイン, ラキタ, 名盤, 旅, 旅 音楽, 音楽
僕は昔一人旅をしていた頃、旅の表面の楽しい部分しか伝えないような「旅ブログ」ってゆうものに対して否定的でした。
理由は単純で、旅なんて他の人の旅行記みていくらキャーステキなんて言ったってその感動を原動力にして実体験しなければなんの意味もないからです。
「ハンマーで頭を割られるほどの感動に突き動かされるほど人間のドロドロの本質を突いたブログ」だと見る側も自分の価値観が脅かされてしまうため、読んでて楽しいどころかむしろ嫌悪感を感じ意図的に目をつぶるはずです。
でも旅の本質はそこにこそ隠れていると僕は考えています。それはポップでもライトでもありません。
キラッキラ!ハッピー!!みんなもおいでよ!!みたいなのってどう考えても僕には嘘にしか思えません。
旅は実体験して初めて価値があり、ましてやその質を他人と比較するなど愚の骨頂です。
(旅したいなぁと思って旅ブログを見ている人が多いと仮定してですが)こんなもんばっか見てたら情報デブになって動けなくなるだけですんで、
頭に余計なもん入れる前にとりあえずチケット買っちゃったほうがいいです。
そもそも人間が人間に憧れるなんて不自然なことで、憧れなんて「この人は私と違うからいいなぁ」っていう自己保身のためのただの逃避です。
この世にスゴイ人間などいません。残念ながら、同じです。
群馬で米作ってるおばあちゃんも、インドの物乞いの子供も、オバマ大統領も等価値です。
もちろん僕も、なのであなたも。
「んだとコラ」と思われる方は歪んでいます。一人で旅をすればわかります。実際そうでない可能性などありえません。
それが知りたきゃ出りゃいいし、別に知らんでいいならそれも正解です。自由ですから。人を強制する事とされる事だけが不正解だと思います。
傲慢という意味でも自分を卑下した意味でも、自分は特別なんだという思い込み。
これを自分の意思で捨てた時に初めて旅が生まれると思っています。
それをランキングにして日本人同士で数字争いするなんて、絶対違います。
今にも「お前ランキングやってんじゃねえかよ」という声が聞こえてきそうですけど、
実際困ったことに、その通りです。さんざん偉そうな事言っといて僕もまだ完全にエゴを捨てきれてません。
順位や評価に溺れることだけは絶対にやめようと常々二人で話していますが、
知らない人からの評価を得た時に、ありがたいという純粋な感謝の念のそばで、「もっとほしい」という欲の芽が顔を出すときがあります。
それをなんとか叩き潰したいと思い、その自分に潜む不純物を際立たせ、ろ過するために今僕は個人的に旅をしています。
そしてランキングの順位などはどうでもよく、人とのつながりの可能性を生むための、社会の感覚を維持するためにランキングに参加しました。
今まで散々ツバを吐き続けてきた社会性というものを意識しながらの旅は僕にとって初めてで混乱する時が多々ありますが、
きちんと問題と向き合って自分なりの答えを出すのが今回の旅の超個人的な目的です。
でもそれ違うだろと思うところはいかに社会が巨大であろうが絶対に言うべきですし、ってあれ?
なんかちょっと書こうとおもったらタラタラとまた偉そうな事をかいてしまいましたユウジですおはこんばんちわ。
つまりですねみなさん!旅っていつもキラキラキラキラしてるもんだと思ったら大間違いですよ。
なんかうさんくさい旅応援!世界一周超いいよ!!世界一周世界一周世界一周!!!みたいなの近頃たくさん見かけますけど、無理やり旅のキラキラ部分だけシェアしたって嘘だろって話ですよ。
結局それ旅利用した営利目的でしょって思います。
リスク分散してみんなで手つなぎながら旅出たところで旅(自己)の本質まで触れられるとは思えないし、(そもそも求めてなかったらそれまでだけどそれなら旅行でいいと思う)
「世界」を「一周」することが価値みたいに言うのは旅をまだ体験してない人達に偏見を与えると思います。
いままで西洋人の旅人で「世界一周」を目的としている人に会った事は一度もありません。それは個人的資産にはならないとわかっているからだと思います。
行きたきゃ行きたいとこに行きゃいいし、ネットの中をいくら探したってその答えなんてありません。
ぼくが正しいと思う助言をさせてもらうと、初めて旅に出る人は期限やルートや目的といった、心の自由にできる限り縛りを与えずにとりあえず肉体を未知に放りこむという一点だけを目的として達成すべきです。
その次の点が見えないのは当然ですし、だからこそ価値があります。
見える位置にまだ立っていないだけにすぎません。それはみんな同じです。
自分の行く道をまだそれが見える前から無理やり決定してしまうのは無茶なことです。
「そこ」に立てば心は自然に反応し、必ず次の点が見えます。
わからない、こわい、というリスクは希望に転化して、進むべきです。
たとえその結果が世界一周になろうがたった一ヶ国で終わろうがそんなことはどうでもよく、
自己を知り心を養う、かけがえのない素晴らしい体験であったという信用を自分自身で構築できると思います。
キラキラしてばっかりの旅なんてありませんし一人旅してる人達はそれがわかっていますが、アクセスアップのためには吐いたゲロばかり見せるわけにはいきません。
旅は本来、超個人的であるべき、ってあれなんだこれ
だーもうつまり!!!!!!
だからね!!!
音楽の話をしたかったんすよ!!
音楽!!
「旅先で聞くべき音楽TOP30」ってゆう記事読んで個人的にまっっったく共感できなかったので僕が思う本当に一人旅で聞くべき音をご紹介しますもういいやどうぞ!!!
10. 電気グルーヴ / 虹
電気グルーヴの名曲。
フェードインしてくる感じ、何言ってんのかよくわからんけど気持ちいい歌詞の感じが視覚からの情報を妨げることなく交じり合い、叙情的な感覚を高めてくれます。
長距離バスで外を眺めながらがオススメです。
9. Sketch Show / Chronograph
LIVE版が素晴らしかったけど消されてました。
一人でどこか知らないところに行き、疲れてクタクタになった時に聴きたい曲です。
ベトナムの山岳地帯に住む少数民族の家に泊まらせて頂き、昇る朝日に合わせてこの曲を聴いたときのあの情景、あの感覚は、きっと一生忘れられないと思います。
8. ラキタ / ふりむけば
おそらく「どんとの息子」としてのレッテルと戦っているのであろう彼。
僕らは世代じゃないし、いかにどんとが偉大だったかを言葉で説明されたってラキタに対して先入観植えつけられるだけです。
そんなにどんとが好きなら黙ってどんと聴いてりゃいいだろっつー話です。
そんなくそほどどうでもいい事と全く関係なく、彼の紡ぐ一音一音は繊細で美しく、次のアルバムが楽しみでなりません。
7. Fishmans / Walking in the Rhythm
もう後期のFishmansとかどれも比較の範疇を超えてますけど、このセッションは異国の夜に良く合います。
知らない異国の夜の街を、この曲を聴きながら一人で歩いてみてほしいです。
きっとその後の人生でその街の記憶を思い出した際、この曲を聴きながら見た光景が美しく蘇ってくることと思います。
6. Aphex Twin / Xtal
高1の夏、学校をサボって高崎のHMVでなにを思ったのかエイフェックス・ツインのRichard D. James AlbumというCDを偶然ジャケ買いしなければぼくは今もしかしたらエグザイルとかAKBとかを音楽だと思いながら生きていたのかもしれません。
ぼくは彼に音楽とは何か、そしてその魔法を教わりました。
彼の所属レーベルWARP RECORDSが輩出するアーティストを片っ端から調べ上げ、遠い彼方のロンドン界隈に住む人々の表現に、感動に打ち震え、部屋で一人悶絶する17歳の夏でございました。(友達いませんでした)
我が国日本の音楽TOPチャートはエグザイルと嵐とAKBに埋め尽くされていますが、あれは音楽じゃないですよね。別の何かのために音楽を使っていると発信側も明言すべきだし受け手もそうしっかり認識すべきです。
音楽を表現の柱としている「アーティスト」達と同じくくりにすべきでは絶対にないです。はらたってきた
ちなみにこれは非公式PVです。本家クリス・カニンガムの作る彼のPVも是非。
5. Fishmans / いかれたbaby
キルギスの田舎にいたときに心境、状況がこの曲と完全に一致したときにこれを聞いて、感動のあまり曲が終わるまで幽体離脱した事があります。
帰ったら千葉でヴィパッサナ瞑想をするので、その帰りに今度こそお墓参りして彼に感謝を伝えるのです。
(幽体離脱に関しては恐かったので特に感謝してません)
4. Youth Lagoon / 17
名曲を見つけると僕はあえて全くその曲を聴かなくなります。
その曲に適応しない余計な感情が心に入っている時に聞いたらその曲にも表現者にも失礼だからです。
自分の心が「今、あの曲を聴くべきだ」と反応するその瞬間まで大事にとっておきます。
もちろんここで紹介している10曲全てそうですし、この曲にいたっては2回しか聴いた事ありません。なので正直よく知りません。
ランニング中によくこのアルバムをかけるときがあるのですが、この曲だけ確かに最初の一音の重みが違います。
この曲がかかると足を止めてあわててipodからイヤホンを引っこ抜くのです。もったいないから。
3. Laura Marlin / Ghosts
本来当然の事ではあるのですが、同じ曲というのはこの世に一つと存在しません。するわけがありません。
一曲を演奏する側も、聴く側にも心があり、それは一瞬たりとも留まることなく変化し続けているからです。
インスタント音源MP3が世に蔓延したことにより音楽が「聴く(耳でどこでもMP3で)」だけでなく「ナマで体感(非圧縮)」できるLIVEに価値が流れてきているのも当然です。
日本での認知度はほぼ皆無であろうLaura Marlinですが、この映像内で当時17歳の彼女がGhorstという曲を弾き語る彼女の放つ気配の凄みは、ある意味恐怖を感じます。
そして当然、ライブに行ってみたいと思うと同時に、絶対に行きたくないとも思います。
ぼくが心を振るわせたのはこの瞬間のこの演奏であって、それはテクノロジーの力で奇跡的にパッケージ化された2次元の過去であって、この瞬間のLaura Marlinはもうどこにもいないからです。
ぼくはLaura Marlinと彼女の音楽が大好きですし、心からその表現力を尊敬していますが、
もしもっと有名になって日本に来ることがあっても、ヘタレなぼくはきっとライブには行けないのだろうな、と思います。
2. ゆらゆら帝国 / 無い
何も言いたくなくなるほど至極のセッションです。
生きてる間にもう二度とこんなにかっこいいバンドに出会える事はないのだろうなと思うと、ただただ悲しい限りです。
1. Fishmans / Long Season
「本当に優れた音楽を聴くとゆらゆらと風に揺れる木々が笑って喜んでいるように見えて、鳥の鳴き声が刺すように鋭くクリアに聞こえるようになる」という極めて非科学的な持論を展開しているぼくですが、この35分15秒に及ぶ至高の一曲はまさにそのふざけた持論が間違っていないと、聴く度にそれを証明してくれます。
ぼくが死ぬまでに必ず叶える夢のひとつは、一人で誰もいない北欧の森でキャンプをして、夕暮れ時に全裸になって爆音でこの曲をかけて、たき火をしながら夜を待つことです。
はいおしまいです。いかがでしたでしょうか。
全然なにがいいのかわからん人とドンピシャの人の二極に別れると思います。
いままで何度ドヤ顔で「どっすかこの曲まじやばいから!!」と興奮気味に人に薦めたあとの、6月の夕日のように虚しい反応を見てきたことか。
最後に今読んでる村上春樹っぽい比喩でおしゃれ感を演じつつ、余計な事書く前に終わりにしたいと思います。
これまで何度も失敗を繰り返しようやく行き着いた、個人的に思う旅に最適のイヤホンについての記事も書いたので、後日アップします。よろしくどうぞ。
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Comment
最高だなこのブログ。それに尽きる。
「袖振り合うも多生の縁」
仏教用語です。旅、あいかちゃんと一瞬一瞬を楽しんで、出会う全ての人に縁があるから。そしてこれからの人生も。
虹、最高だよね。最高の一曲。久々に今晩聴くわ。
北海道も虹がよく合いそうですね。
おっしゃる通り出会いの意味について考える毎日です。今回の出会いはいつも以上に、導かれているようなものが多いです。
そこからくるインスピレーションを恐れず受け止め、直感を信じ流れに身を投じられるかだと思います。
日本でこの頭の軽さのような感覚をどう維持できるかを、毎日考えています。日本が楽しみになれるように。
おれ、やっぱり早くユウジさんに会いたいです。
沢山インスピレーションもらいたい。
こんなネット上のタイプされた文字じゃなくて、直接言葉にして聞いてほしい一言もありますし。
とにかく、引き続き良き旅を^^
こっちも是非とも会いたいっす!
福岡?からだとめちゃくちゃ遠いけど、関東来たときは群馬まで遊び来て!ほんといつでも泊まってっていいから!まぁふっつーの人間なんでそんなにハードルあげんといてね!
返信遅れてごめんなさい!
時々急にかかる病気(ネットから離れたい病)にかかっていました、、、
知らない間に旅も終えられていたのですね、、、
てっきり2年くらいするのかな〜って1人ワクワクしてました^^
いつか酒持って泊まりに行きます!
この”いつか”は”必ず”なので!